害虫駆除はしない方がいい事も

害虫駆除というと我が家の椿の木には、毎年かなりの毛虫が発生して、毒も強いらしく近くを通るだけで肌が痒くなる。一度発生前の時期に防虫剤をまいたときには発生を完全に抑えることができた。しかし、これくらいの強い防虫剤を使うにはマスクなどの用心や周囲への配慮が必要だ。雨に溶け出したときのことを考えると結構怖い。毛虫が発生しても枯れたりしないのなら、こんなリスクを冒してまで害虫駆除しなくてもいい気がするのだ。
害虫駆除はとても大切だと思います。害虫駆除を怠ると、ダニなどのアレルギー症状が出る可能性があります。先日、私の勤める会社で害虫駆除が行われ、翌日、私は一日中鼻水が止まりませんでした。どうやら散布した薬剤が空気中に浮遊しており、そのアレルギー症状だったようです。空気の入れ替えをすることによって症状は治まりましたので、害虫駆除後の換気はとても重要です。
 電通デジタル・ホールディングスは、電通グループにおけるデジタル領域の事業統括会社だ。現在、同社の取締役専務執行役員である藤田氏は、1996年に当時在籍していた電通から、電通とソフトバンクの合弁会社で日本初のインターネット専門広告会社、サイバー・コミュニケーションズ(以下cci)に取締役として設立から参画。そして2000年には34歳にしてNTTドコモと電通の合弁会社であるディーツー コミュニケーションズ(以下D2C)の初代社長に就任した。その後、急速に普及する携帯電話サイト向けの広告やマーケティング市場をいち早く開拓し、世界に先駆けてビジネスとして成立させた立役者だ。

 藤田氏はこうして電通という大企業に入社しながら、他社との合弁会社設立に次々と参画。その時代にはまだ存在しない新市場を開拓し、業界をリードするという実績を重ねてきた。こうした経験から藤田氏は、「新しい市場を切り開くためには異なる業界の企業が手を組み、ジョイントベンチャーを立ち上げて取り組むやり方が適している」と考える。

 一般的に新市場を開拓するとなると、起業という手段が思い浮かぶ。「しかし最近、講演や授業で大学生と話をしてみると、非常に自信がない。起業なんて考えたことがない、やり方も分からないし自分とは無関係、といった反応がほとんど」と藤田氏は嘆く。

 起業意欲が低い一方で、「インキュベーション(起業支援)する人は増えている」と藤田氏は語る。それに最近は、ITシステムひとつとっても、大きな設備投資をして開発し所有する必要はなく、安価かつ手軽に利用できるクラウドサービスが多数ある。起業に対するハードルが下がっているうえ、起業家への支援や投資意欲は高い。電通デジタル・ホールディングスも、軌道に乗り始めたベンチャー企業が、さらに大きくなりたいというときに資金面に加え、マーケティングや広告ビジネスなどのノウハウをサポートするベンチャーキャピタル。「起業支援の環境は整っているのに起業意欲が足りないのでは、サポートしようがない」と藤田氏は話す。

 しかし、日本の若者の中にも課題や潜在ニーズが「見えちゃった人」や解決のアイデアを「思いついちゃった人」が、たくさんいるはず。であるとしたら、起業のようなハイリスク、ハイリターンな手法も良いが、ローリターンでもローリスクでアイデアをスピーディーに具現化する方法があれば、もっと多くの人のアイデアがビジネスになっていく。その方法の一つがジョイントベンチャーだと藤田氏は主張する。「ジョイントベンチャーなら失敗してもそうはクビにはならない。日本の情勢に合致した起業法ではないだろうか。」

●多様性あるチームでないとイノベーションは起きない

 「大企業で働くことの良さは、人が多い分必ず自分の仕事を見てくれている人がどこかにいること。それから、さまざまな部署でさまざまな動きが起こっているのでニーズを見つけ出すチャンスも多い」(藤田氏)

 実際、藤田氏の場合も、電通に入社後、新聞局のスタッフ部門に配属になった。当時、まだパソコンが珍しかった時代のオフィスで、器用に使いこなす藤田氏を見ていた人がいた。その人から、「パソコンに詳しい」という理由だけで、電子新聞のプロトタイプを作成するプロジェクトに参加するよう促される。1990年代前半、「インターネット前夜」のことだ。

 このプロジェクトへの参加がきっかけとなり、チャンスが広がった。大手新聞社のWebサイト立ち上げに次々と携わり、インターネット広告の営業も担当した藤田氏は、日本で初めてインターネット広告を専業とするcciに役員として設立から参画することとなった。

 「大企業なら社内プロジェクトを立ち上げ、社内の応援団を増やして成長する方法もあった」と藤田氏は話す。しかし、社内プロジェクトの場合、どうしてもメンバーは兼任が中心になるので、新市場の開拓に何より重要なスピード感を持って事業を立ち上げるのに必要なリソースを確保するのが難しい。また、大企業という組織の中にあっては、小回りの利く機動力もそがれてしまいがちだ。

 「全く新しい市場を開拓する場合には、会社の外にチームを置き、集中できる環境でスピード感を持って取り組む体制にすべき」とcciでの経験をもとに藤田氏は強調する。加えて必要なのは、プロジェクト参画者の多様性だ。

 「消費者のニーズは多様化し、社会は複雑化しているのに、1社で取り組むだけでは従来の延長線上の発想しか生まれない。新市場に対する多様な情報の入手も重要。異なる視野を持った人が集まり、アイデアを組み合わせないとイノベーションは起きない」(藤田氏)

 ここで異業種同士のジョイントベンチャーの強みが生まれるのだ。cciの場合は、電通という「広告のプロ」と、ソフトバンクという「インターネットのプロ」が手を組み、双方から専門家が集まることで、インターネット広告という市場をスピーディーに開拓した。D2Cでは、「広告のプロ」電通と「モバイルのプロ」NTTドコモの人材が一体となって取り組みモバイル広告市場を切り開くことができた。

 「固定化した顔ぶれだとアイデアは煮詰まってしまう。良質で異質な人が混ざり合い、同じ目標に向かって思いを一つにすることで、市場創造チームは活性化し機能する」(藤田氏)

 しかし一方で、大企業ならではのリスクも存在する。本業の業績が厳しくなると、まだ軌道に乗っていない新規事業は真っ先に縮小の対象になってしまう。「特にジョイントベンチャーの場合は、スタートしたばかりのタイミングで片方が引き上げてしまったら行き詰まる。対策は、とにかくスピードアップ。早く結果を出すことが重要だ。3年なら3年と、期限を区切ってメリハリをつけて取り組むことが必要だろう」(藤田氏)

●新市場を育てるにはまず、業界の発展ありき

 cciではソフトバンクと、D2CではNTTドコモと、「親会社の発言力や信頼性を活用しながら、新しい市場を大切に育てた」と藤田氏は振り返る。新しい市場をゼロから開拓する場合は、自分の会社を発展させることは当然だが、自らが飯を食っていく業界そのものを発展させないと、自分たちの会社も結局は長続きしない。

 D2Cでは、新市場が生まれたばかりのある局面では競合他社とも協力。違法行為に関わるビジネスの広告が掲載されたりしないよう、ルール作りやチェック体制作りに業界全体で取り組んだ。PCのバナー広告やモバイルの広告が、生活者にとってクリックするのをためらうものになっては新市場も生まれないからだ。このとき、厳格な審査体制を持つ新聞広告に携わった経験が役立ったという。そして、広告は広告だと分かるように明記する、広告主名や商品名を記載する、などのルールが決められていった。

 新市場のスムーズなテイクオフのためには標準化も重要なポイント。PCのサイトや携帯電話のキャリアによって広告枠のサイズが異なると、広告主は内容やデザインは同じで複数のサイズの広告を作成しなくてはならず、手間やコストがかかるからだ。

 ここでもcciやD2Cはリーダーシップを取って、業界内の利害をまとめていく。これこそが、それぞれの業界の第1位が手を組んだジョイントベンチャーの役割だと藤田氏は考えたのだ。積極的に議論を引っ張り、広告枠のサイズ統一を実現した。

●製造業のイノベーションにも、異業種とのジョイントベンチャーを

 藤田氏は、自身の経験から「日本発のイノベーションを増やす方法として、起業自体をもっと増やすことに加え、そこまで踏み出せなくても大企業の中でリソースやネームバリューを活用しながら、新しい発想を拡大させる人達が増えることこそ大切。さらに一歩進めてジョイントベンチャーにすれば、アイデアやノウハウ、機動力が加わる。実はこういった活動も立派な起業活動ではないだろうか」と主張する。日本人の持つ「起業」の定義をもっと柔軟にすることで、日本型のイノベーション発生モデルが見えてくる。

 「経済が停滞している今こそ、ジョイントベンチャーを活用したイノベーションが必要ではないか。それは特に、日本が最も得意とする分野――つまり、製造業こそ効果的だと思っている」(藤田氏)

 これからのイノベーションのカギの一つは、成熟市場をどう「再定義」するか。「アップルのiPhoneは携帯電話を再定義した。iPodはウォークマンの再定義。大切なのはテクノロジーではなく、生活者の利便性をどう再定義してより良くするか」(藤田氏)

 自動車や家電など日本を支える製造業が、自らの市場を再定義するために、ジョイントベンチャーが大きな可能性を秘めている理由として、「現在の課題や潜在ニーズが"見えちゃった"り、解決のアイデアを"思いついちゃった"ベンチャー企業が提供するサービスを、巨大製造業が既存のハードウェアに組みこむだけでも、イノベーションが生まれるはず」と藤田氏は考えている。「ゼロから新しいものを生み出しても、生活者が受容するケースは実は少ない。既製品を半歩だけ進める再定義が成功する。あとは地力に勝る日本の製造業のパワーがあれば、世界を再び席巻することも夢ではない」(藤田氏)

 藤田氏は、ベンチャー企業のアイデアや情熱に対して、大企業がリスペクトを持って手を組むことで、いくつものイノベーションが生まれると信じている。そして、その動きを生み出し、成長をサポートすることこそが、今の自分の役割だと強く思っている。【聞き手:浅井英二、文:大井明子】

(ITmedia エグゼクティブ)